ファジィ システム シンポジウムの改革について

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2019.3.15

ファジィ システム シンポジウムの改革について

日本知能情報ファジィ学会
第15期理事会 会長  林 勲

人工知能はいま一つのブームから根幹の学問領域の一つになりつつあります.その中で,日本知能情報ファジィ学会は人工知能関連の一つの学会であり,また「あいまいさ」を取り扱う唯一の学会であると考えます.当学会の定款の第1章の理念の文頭には,「日本知能情報ファジィ学会は,あいまいさを含む全方位から知能の解明,実現,応用に対して科学的に挑戦する学会です.また,自然科学・技術にとどまらず,人文・社会科学の分野も包含する領域横断的な学会です.」と書かれています.理念には「ファジィ」という言葉は出てきません.「あいまいさを含む全方位から知能の解明」とありますので,あいまいさを含む知能の解明を科学的に挑戦するソフトな人工知能を取り扱う学会であると言えます.本学会は,この理念を維持しつつより高貴な存在意義を達成するため,是が非でも存続し続けなければならないと考えます.

学会の存立は,研究がより崇高な学問域に達することや世の中に貢献できる奉仕を提供するため,多くの研究者や技術者,学生が集う時間や場所や機会を提供することにあります.しかしながら,当学会は現在大変危機的な状況にあります.特に,会員数と財政に大きな問題があります.2019年2月現在で個人会員699名(正会員547名,サイト会員33名(66名相当),学生会員32名,名誉会員26名,特別会員28名),購読会員19名,法人会員3社です.全盛期の35%程度です.一方の財政面では,当学会には,現在5,000万円程度の資産がありますが,毎年200万円程度の支出超過(赤字)となっており,残念ながら,このままですと25年程度の余命しかありません.とても危険な状況です.

学会を活かすのも潰すも学会員の皆様の意思次第です.学会存続のため,思い切った改革が必要だと感じています.聖域のない構造改革が必要です.その一つとして,当学会の全国的な研究発表の場であるファジィシステムシンポジウム(FSS)の改革に取り組む必要があります.現在,ある一定数の参加者は確保されていますが,他学会からの参加者が多くないので,参加者数は長期低落傾向にあります.また,現在,ファジィシステムシンポジウムでの発表内容は,ファジィ理論やファジィシステム等に直接に関与しているというよりも,ソフトコンピューティング,もしくはその周辺領域の研究内容が多くなっていますが,この状況にも関わらず,他学会の研究者に聞きますと,「ファジィに関わる研究を行っていないので,ファジィシステムシンポジウムでの発表を控えたい」との声も多く聞きます.さらに,現状では,ファジィシステムシンポジウムと他学会の全国研究発表大会との開催内容の差異が見いだせない状況にあると思われます.ファジィシステムシンポジウムは,当学会の研究者や学生が定常的な発表の場としてその質が安定し,他学会の研究者が発表の場として強い興味をもてるようにする必要があると考えます.そのため,ファジィシステムシンポジウムの内容を大きく変化・改革し,場合によってはその名称も変更し,「会員と会員,会員と非会員,個人と法人」がそれぞれを紡ぎ,シームレスな環境で個々の研究について大いに議論できるような「場」を目指したいと考えます.なお,内容の変更や新名称は少なくとも今後20年を見据えた場合にも,その内容や名称の意義が朽ちないものでなくてはならいと考えます.

このような観点から,この度,ファジィシステムシンポジウム(FSS)の改革についてのアンケートを行いたいと思いますが,具体的な改革の実施に関しては,もちろん皆様からのご意見を最優先に尊重し,皆様のご賛同のもと改革を進めていく所存です.新たなアイディアやチャレンジが誕生し,ファジィシステムシンポジウムが新たに生まれ変わり,学会に新たな風を吹き込むことができれば大変嬉しく思います.ファジィシステムシンポジウムの開催内容と名称変更に関して,どうぞ宜しくご回答のほどお願い申し上げます.

・アンケート期間:2019年4月1日(月)〜5月11日(土)
・アンケート回答ホームページ:https://goo.gl/forms/s31ieueKtVgRXsHH2 

  1. シンポジウムの新規内容(案)
  • ソフトな人工知能に関する研究発表の大会として,また,当学会の存立意義のため,“あいまいさを含む知能の解明を科学的に挑戦する”という学術的に揺るぎない基盤を固める.
  • 全方位に広がる当学会の研究部会の成果や研究内容を公開する.

→  研究部会によるチュートリアルの開催.各セッションの事前の内容説明・アナウンス

  • 若い研究者や学生が魅力を感じる参加形態(学生と企業の接点)を取る.

→  学生と企業とのアイデアソン・ハッカソン,学問塾・ソフトウェア公開セッション(SOFT-CR),学生のリクルートサポート

  • 学問の応用展開や応用研究への道を広げるため,研究者と企業による技術相談コーナー(会員と企業の設定)を設ける.

→  研究者と企業とのコラボイベント,討論会

  • 人文系,ソフトサイエンス分野からの参加者を促すため,他学会からの参加者を募る.

→  他学会による「学会企画セッション」を依頼する.他学会との共催トークを開催する.

  1. 新名称(案)
    • ソフト知能情報シンポジウム                                      ✧  ソフト知能シンポジウム
    • あいまい科学シンポジウム                                         ✧  あいまい知能科学シンポジウム
    • ファジィシステムシンポジウム                                  ✧  あいまいシステムシンポジウム
    • 日本知能情報ファジィ学会全国大会                           ✧  知能情報シンポジウム
    • ソフトコンピューティングシンポジウム                    ✧  ソフトサイエンスシンポジウム
    • あいまい知能シンポジウム                                         ✧  あいまい知能情報シンポジウム

(注)ここでの「ソフト知能」とは,従来からの人工知能が人間の感性やあいまいさを取り扱えない観点から,「ハード的な人工知能」と定義し,それに相反する,もしくは,包含する概念として,人間の感性やあいまいさを取り扱う観点の人工知能を「ソフト知能」として定義しています.本学会は,“自然科学・技術にとどまらず,人文・社会科学の分野も包含する領域横断的な学会”であることから,「ソフト知能」の定義を提案しています.

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