FSS2011 実行委員長 福井大学 前田陽一郎教授 インタビュー

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“いっちょらい”は、福井県の方言で“一番良い”という意味なんです

 FSS2011実行委員長を務める前田陽一郎教授は、今回のテーマ『しなやかファジィ、いっちょらい~人とシステムの融合~』について、「 “いっちょらい” は、福井県の方言で “一番良い” という意味なんです。今回は地方開催なので、福井の方言をどうしても入れたいと思い、この言葉をテーマに掲げました」と語る。

FSS2011 実行委員長 福井大学 前田陽一郎教授

福井大学大学院 工学研究科
知能システム工学専攻 前田陽一郎教授

 特に今年はいくつかの新たな試みを行っている。その一つが、シンポジウム2日目に行われるポスターデモセッションだ。前田氏は、「本シンポジウムは、今年で27回目になるのですが、これまではただ発表があるばかりでした。しかし、それだけでは面白味に欠けるところがあるので、今年からは動きのあるデモ展示を行うことになったんです」と話してくれた。このデモセッションは、参加者からの投票によって優秀賞を決定し、当日の懇親会で発表されるため、出展者のモチベーションアップにも繋がりそうだ。その上で、「それぞれの出展者へ原稿作成を課すことで、所属大学や機関への諸手続きをしやすいように工夫しました。やはり、通常のデモ出展だけでは、出張や学会への参加経費の申請をしにくいという現状があるんですよね」と話す。やはり、現場の状況を理解している前田氏だからこその発想なのだろう。同展示は、1日中出展されているが、その中でもコアタイムを設けて、その時間帯は出展者が常駐することとなっている。

 そして、今年の最大の特徴としては、全3日間77セッションが8会場でマルチコアの各コアごとの内容となっており、全て同時進行で行われる。つまり、来場者は興味のあるセッションを自由に選んで、効率的に聴講することが出来る。これについて、前田氏は「グループ分けや組み合わせに苦労しましたね。いざ実際に分けてみると、ある分野のセッション数が少なく、様々な先生に急遽お声をかけて追加するなど、そういう部分での調整が大変でしたね」と実行委員長ならではのエピソードを話してくれた。

そんな前田教授は、もともと大学の機械工学分野で、ロボット制御の研究を重ねていたが、1989年に通産省による国家プロジェクトへ携わってから、ファジィと関わるようになり、自身の研究の幅が広がったという。前田氏は、瞳を輝かせながら「近い将来、介護ロボットやペットロボットなど、人間とのコミュニケーションが可能で、感情表現をするロボットの存在が当たり前の社会になるはず」と語る。実際、そのロボット技術は日々進歩しており、今や人間と同等かほぼ近いほどの身体能力を持つロボットは、現実のものとなりつつあるそうだ。しかし、そうは言ったものの、「ロボカップでは、2050年までにロボットによるサッカーチームが人間のワールドカップチームに勝つという目標がありますが、現状の技術進歩のスピードのままでは、今後大きな技術革新がない限り、身体能力は人間をはるかに超えた、幼児並みの知能しかないロボットと命がけでサッカーをすることになるのではないでしょうか」と、少し苦笑いしながら冷静に分析。

前田教授は実行委員長として尽力すると同時に、研究者としても本シンポジウムの開催を通して、改めて自身の研究分野の人間とロボットの共生社会実現への期待を高まらせてくれた。

福井大学 前田陽一郎教授のSNSページ http://sns.j-soft.org/890211

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