事例名
ファジィチップ
企業・団体名
オムロン
出展
日刊工業新聞 1990年
内容
10メガFLIPSを実現 ファジィチップ オムロンが発売 オムロン(社長立石義雄氏)は11日、ファジィチップでは世界最高速の10メガ FLIPS(毎秒1,000万回のファジィ推論を行う能力)を達成したDFP(デジタル・ファジィ・チップ)「オムロンDFP・マルチタスクシリーズ」4 機種と、小型機器組み込み用の「同コントローラシリーズ」を10月から発売すると発表した。価格はマルチタスクシリーズが4,000~1万円、コントローラシリーズが1,800~2,500円。ソフトウエア処理であるマイクロプログラミング手法と高速ハードウエアをバランスよく使い分けてチップを設計する独自のFFP(ファスト・ファジィ・プロセシング)手法を開発、高速化を可能とした。マルチタスクシリーズは演算速度10メガFLIPSを実現し、汎用の 8ビットマイコンに比べ、1万倍以上の高速演算を行えるようにした。また、最大3万2,000ルールを設定でき、さらにそれを128グループに分けられるため、128種類の仕事を行うことができる。このチップを用いることで、故障診断などのエキスパートシステムの演算処理、画像認識、コンビューターグラフィックスによる画像作成などの飛躍的な高速化が図れるようになるという。一方、コントローラシリーズはファジィチップのローコスト化を図ったもの。演算速度は0.2メガFLIPSと、従来の同社のファジィチップの2倍で、コストは3分の1に低減した。