ファジィ応用で発電機の制御技術 (電力中央研究所)

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事例名

ファジィ応用で発電機の制御技術

企業・団体名

電力中央研究所

出展

日刊工業新聞 1992年

内容

 ファジィ応用で発電機の制御技術 電中研が開発 電力中央研究所(理事長依田直氏)は、あいまいな情報を定量化して処理できる”ファジィ理論”を用いた発電機の制御技術を開発した。このファジィ制御法の性能を確認するため、回転型の発電機を含む交・直電力系統シミュレーターで実証試験を行った結果、長距離電線で安定に送電できる電力を、現行の制御法に比べて約5割増に向上できることが分かつたという。また、一つの発電所に新方式と現行方式が混在しても不具合が起こることはなく、新方式を採用した発電機が多いはど安定した送電ができる電力が増大することも明らかになったとしている。系統安定度を大幅向上 現在の電力系統では、故障の発生などによって発電機の安定した運転が維持できなくなることがあるため、安定化制御が可能な範囲に送電電力を制限せざる得ないのが実情。今回、電力中央研究所が開発した方法は、柔軟性が高いファジィ理論の特性を生かし、動揺の度合いなど系統の状態に応じて迅速に制御定数を変えることにより広範囲な変化に対応できるようにしたのが特徴。この方式では、入力となる状態量として現行方式と同様に発電機の電圧と有効電力を導入しているのに加えて、電圧、有効電力をそれぞれの変化速度も導入して状態情報の多様化を図っている。これにより仮に一つひとつの情報があいまいであっても、これらを組み合わせることによって早期にある程度の状況判断が可能になる。そして、あいまいさが残るとはいえ、この判断をもとに、とりあえず制御定数を決め、素早い制御を行う。こうした制御を毎秒1,200回繰り返すので、万が一判断に誤りがあったことが分かれば、直ちに制御量を修正して正しい制御状態に戻すことができる。このため現行方式に比べて安定状態への引き戻しが迅速に行えることから、系統安定度の大幅な向上につながるとしている。今回の成果は一つの発電所に新方式を適用した場合だが、実際の電力系統は多数の発電所からなる多機系統なので、多数の発電機が相互に影響し合う複雑な様相が想定される。このため電中研では引き続き多機系統に適した制御方法や、その効果を検討していく計画である。

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