ファジィ応用画像処理技術 (三洋電機)

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事例名

ファジィ応用画像処理技術

企業・団体名

三洋電機

出展

日刊工業新聞 1990年

内容

 画像処理にファジィ応用 三洋電 感性こめた色再現 三洋電機(社長井植敏氏)はファジィ理論を感性工学の領域に応用した感性画像処理技術を開発した。従来のカラーコピー系画像処理では、入力された原画像のデータを忠実に再現するが、原画像よりも美しいと人間が感じる色再現法をファジィ理論を応用して実現したのは世界で初めてで、今後、カラー複写機やカラープリンター、カラーディスプレーなどのカラー画像出力装置などに応用、実用化を図っていく。感性画像処理とはカラー画像の再現で重要な記憶色(空の青色、葉の緑色、人の肌色)を人間が好ましく感じるように色再現することを目的に、色空間における記憶力領域の抽出、色彩感性の定量化、色調整量の決定をファジィ理論を用いて行うプロセス。同社の研究開発本部制御システム研究所では、最も重要な肌色をファジィ理論を取り入れた画像処理を採用して人間の感性を考慮した色再現する技術を開発した。まず記憶色(肌色)領域の抽出ではCIE(国際照明委員会)のLCH(明度、彩度、色相)色空間を使用し、明度、彩度、色相軸上で、それぞれ肌色領域を定義する3つのメンバーシップ関数を作成することにより27(3×3×3)の領域に肌色を分割して抽出した。それぞれの肌色領域は”黄色めの暗い鮮やかでない肌色”、”明るめの赤い鮮やかな肌色”など特徴のある肌色領域に相当する。メンバーシップ関数を用いて抽出した肌色領域を人の感性を考慮して色調整を行うが、感性の定量化では数10種類の肌色サンプルを被検者に観察してもらい、その印象を「好ましい-好ましくない」、「健康-健康的でない」など、明確化したい感性尺度を用いた5段階のSD尺度(意味微分尺度)により評価してもらい、その結果を数量化理論 Ⅰ類で分析することにより、人が好ましく感じたり、健康的に感じる明度値、彩度値、色相値の肌色を定量化した。実際の色調整は抽出した肌色領域の特徴と感性の定量化結果を考慮した色調整ルールに基づいて行うが、実際のルールは色調整方向、調整量をテーブルとして設定し、最終的な色調整数量はテーブルを基に明度、彩度、色相の値を3入カ3出力とした簡略化ファジィ推論式を用いて決定する。カラー画像処理にファジィ理論を取り入れることにより、ファジィルールの調整という人間の感覚に応じた簡素な方法で色調整ができ、色空間の連続性を崩すことなく色調整できるようになる。同社ではA4サイズ昇華型カラープリンターなどのハードに応用して実用化を目指していく。

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